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FFF2のこと

t1.jpg2/12のFFF2サークル参加してます。
スペースがケ18aでサークル名が「わわんた」です。
新刊もなんとか入稿してきたので、あとは印刷所にお任せ状態です。

佐久鬼プチとふどきどプチに参加してます。
佐久鬼もふどきども1冊ずつ本作りました、
頑張りました(自画自賛)。

佐久鬼が「トレジャーサーチレポート」という24Pのマンガ、
(↑が表紙です)
ふどきどが「ANSWER」という36Pの小説です。
ふどきどは18禁なので気を付けてください。

ふどきどの18禁じゃない部分のサンプルはつづきからご覧ください。
サーバーの関係上18禁部分は載せられないので
そちらに興味がありましたらPIXIVの方でご確認いただければ幸いです。
その代わり、18禁じゃない部分をPIXIVより長めに載せてあります。

また、佐久鬼のシールラリー・およびふどきどのチラシラリーにも
参加しています。チラシはふどきどの痴話げんかみたいな小説書きました。
特に本を買っていただかなくてもお渡ししますので
シール(もしくはチラシ)ちょうだいと一言おっしゃってください。

【2/8追記】
小説中にふどきどが
「オレ、グロ系の映画苦手」
「へー、○○○みたいなの?」
「そうじゃなくて○○○みたいな感じの」
(○○○内はちょっとしたグロの具体例)
といった会話があります。
書いてる本人がグロいのダメなので、大した表現ではありませんが
いかなる文章でも入ってるのはイヤという方はご遠慮ください。

それでは取り急ぎお知らせでした!
 

  試験本番を3日後に控えた放課後。
 鬼道は帰り際に円堂と風丸に呼び止められた。
「なぁ! 今日、風丸と勉強会しようって話してたんだけど、鬼道もウチ来ないか?」
「鬼道が来てくれると正直助かる。オレだけじゃ円堂の勉強見きれないからさ。何か都合あるか?」
「オレは……」
 確かに予定もないし、家に帰っても別段勉強をするわけでもない。
どうしようかと思っていると、鬼道のカバンの中の携帯が勢いよく振動した。短い振動が3回、メールだ。
「すまない、メールだ」
 2人に断って携帯を開くと、メールの送信者は「付き合いはじめたばかりの」相手だった。
『映画行きたくね?』
 それだけ打たれた文字列に顔を顰める。自分も負けじと短い返事を打ってやった。
『行きたいならちゃんと誘え』
『行こうぜ』
「……」
 10秒で戻ってきた返信を見て、鬼道は軽いめまいを覚えた。なぜこんなに簡素なんだ。別に時候の挨拶を入れろと言っているのではない。だがもっと他に言うべきことがあるだろう。上映時間とか! 劇場の場所とか! 映画のタイトルとか!
 携帯を凝視したまま硬直していると、風丸が気遣わしげに声をかけてきた。
「鬼道、用事ならムリしなくて大丈夫だぞ」
「あ……」
 迷っているとまたしても携帯が振動する。見れば今度は『18時からの回だから早く返事しろ』とあった。
 鬼道は携帯を握りしめ二人に謝った。
「すまない。風丸、円堂。今日はこれから約束があるんだ」
 そう言うと円堂は「そっかぁ」と言いながらカバンを肩にかけた。
「じゃあ今度、勉強教えてくれよな」
「ああ。風丸の言うことよく聞くんだぞ」
「わかってるって!」
「じゃあな、鬼道。また明日」
「ああ」
 二人と校門の前で別れると、鬼道は手短かに返事を打った。
『今から学校を出る。一旦家に帰って着替えてくるから1時間後の16時に稲妻町の駅で待ち合わせしよう』



 互いに私服に着替えて待ち合わせした後。
映画が始まる前に腹ごなししようと、ふたりはファミレスへ移動した。
安さとボリュームが自慢というだけあって、店内は若者とカップルでごった返している。揃って注文したハンバーグセットを食べながら、鬼道は恨み言を言った。
「昨日のうちにメールくれたら良かったのに」
「あ?」
「映画に行くなら、もっと早く誘ってくれればいいのにと言ったんだ」
 つき合ってから2人きりで会ったことはまだ2・3度だが、不動からの誘いはいつも唐突だった。早く言ってくれればこんな慌てずに済むのに……という鬼道のぼやきも意に介さず、不動は楽しげに口笛を吹きながらテーブルのハンバーグをつつく。「行儀が悪い」と鬼道に怒られてもお構いなしだ。
「まーいーじゃん。鬼道クン暇だったんだし」
「べ・つ・に! 暇じゃなかった!」
「どうせ円堂に勉強教えるとか、そんな用事だろ?」
「ぐ……!」
「あ、図星? 偉いねぇ、鬼道クンは」
 軽口を叩きながら不動は付け合せのにんじんを口に押し込み、ちらりと鬼道の手元を覗く。
 安いファミレスで、自分と同じ料理を自分と同じナイフとフォークで食べているはずなのに、鬼道の食べている料理は自分のそれよりも高級そうに見える。この場にそぐわないほど綺麗なテーブルマナーのせいだろう。
服装もだ。トレードマークとも言えるマントを外し、ゴーグルを眼鏡に代えた鬼道は、黒のVネックシャツに細身のジーンズとブーツというシンプルな服装をしている。それなのに、その装いはどことなく高級そうに見えた(実際高級品なのかもしれないが)。見るからに安物のボーダーシャツにチノパン・スニーカーの自分とはずいぶんな差だ。こういうところに育ちの良さが出るよなと、不動は心の中で呟く。
 その視線に気づいたのか、鬼道は「ん?」と小首を傾げ、食べる手を止めて尋ねた。
「どうした? 手が止まってるぞ」
「なんでもねぇよ」
「? 残すならオレが食べてやろうか?」
「食べるっつーの!」
 食われてたまるかとばかりに一番大きく切っていたハンバーグを口に入れた。鬼道はいささか残念そうだ。
「なんだ」
「食べてーのかよ」
「そんな訳あるか!」
 頬を染め、残すのはよくないから言っただけだとむくれる姿に不動は苦笑を漏らす。
それからプレートの上のプチトマトを摘み上げた。
「じゃあこれやるよ」
「……お前が食べたくないだけじゃないのか?」
 疑わし気に言いながらも、鬼道は皿にコロンと乗せられたプチトマトを口に放り込んだ。もぐもぐと咀嚼し、ごくりと飲み込みながら、鬼道ははたと思い出したように「そういえば」と口を開く。
「帝国の中間試験もそろそろだったな?」
「あさって」
「ウチより早いじゃないか! 映画なんか観てて大丈夫なのか?」
「大丈夫だぜ。一応頭は良い方なんで」
「それなら良かった。ダメそうなんて言ったら、今日はこのまま図書館に行って、閉館の時間までお前にみっちり勉強を教えなければいけないところだった」
「……うへぇ」
 マジかよと言いながらも不動はどこか楽しそうだ。
 2学期から帝国学園に編入したばかりの不動へ、鬼道なりの気遣いというところなのだろう。
もともと、帝国学園への編入を薦めたのは鬼道その人だ。
鬼道としては誘った責任もあるし、帝国でやっていけそうなのか気を揉んでいる部分もあるに違いない。
安心させるつもりで不動は口を開く。    
「勉強も問題ないし、サッカー部も楽しいぜ、あいつら結構面白いし。性に合ってるのかもな」
「そうか、良かった」
鬼道は嬉しさを隠しきれないという風に微笑んだ。
そんな鬼道の様子を見ながら、不動は気づかれないようひそかにため息をつき、心の中で呟いた。
(1つを除いてな)
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